ダイヤのエースとメジャーに共通する魅力は挫折感。人気野球アニメを考察してみた!

最近の人気野球アニメは、ダイヤのエースとメジャーのツートップだと思います。では、この二つの作品のどこが読者を引き寄せるのか?

それは、ニュージャンルのスポコンだからだと思います。

主人公は成長型

成長しない主人公はいないんですけど、ピッチャーである沢村栄純(さわむらえいじゅん)と茂野五郎(しげのごろう)は挫折の連続なんですよね。

沢村栄純は、降谷暁(ふるやさとる)に入学時から遅れをとります。やっぱり球が速いというのは、高校野球では年齢的にも荒削りでありながら魅力のある武器ですよね。

プロと違い、もっとも実力に差が出る所でもあります。

そしてメジャーの茂野五郎は、小学生で右肩を壊してしまうんですよね。後に左投げで160キロを投げるのですが、優勝には縁がない選手でした。

この二人に共通するのが挫折の連続で、その都度周りのアドバイスで一つ一つ乗り越えながら成長していく設定です。

性格も似てるかな?

強気な所 諦めない所 野球が大好きな所 元気な所

そして、ものすごく努力する所。

階段を一つずつ上がってやっとたどり着くから、二人の姿に感動するんだと思いますね。

投手としてのタイプは違う

沢村栄純は、今の所は打たせて取る投手。茂野五郎は、ストレートで押すタイプ。ダイヤのエースで言えば、降谷暁に似てますね。速球とスプリットで勝負します。

ダイヤのエースの中で、降谷の球速は出てませんが、ライバルの成宮鳴(なるみやめい)は、マックス147キロと紹介されてます。

メジャーでは、茂野五郎にはチーム内ライバルはいません。ダイヤのエースでは、沢村と降谷が同学年のライバル。

もし沢村が速球派で、降谷が技巧派だとしたら、物語はどうなっていたのでしょうか?

多分ね、つまらないと思います。

沢村栄純が天才を追いかけるからこそ、ダイヤのエースは面白いんだと思いますね。

この辺は、スラムダンク桜木花道流川楓の関係に似てます。(作者がスラムダンクを好きなのかな?)

バスケアニメの名作ですからね。

途中、沢村と降谷の結果にかなりの差が出ます。

もう追いつけないのか?やっぱり降谷がピッチャーとして完成してしまえば、才能で劣る沢村は終わりなのか?

などと思わされますが、そこがまたいい!

やっぱり主人公の沢村が出遅れる事で、ダイヤのエースは面白くなるんだと思いますね。後に降谷が悔しがる場面や、エースの座を奪われるのではないか?というような空気のシーンもありますので。

こういうシーンが、僕みたいな凡人にはドキドキしてしまうんですよ。

栄純ガンバレ!みたいなね。

で、主人公二人の投手としてのタイプは全く違うのですが、挫折を通して、同じ感動を僕に与えてると思います。

野球以外の話の濃さが全然違う

ダイヤのエースとメジャーを比べると、人間ドラマとしては同じです。でも、明らかに違うのが野球以外のシーンですね。

メジャーは、茂野五郎にプライベートな設定が盛りだくさんですが、ダイヤのエースの沢村栄純にはそれがない。

この辺もスラムダンクに似てるかな?花道はグレてただけなので。沢村栄純は、本当に何もないんですけどね。

ここが、ダイヤのエースの凄い所だと思います。純粋に野球ドラマだけで感動しますからね。

そしてさらに凄いのが、恋愛という鉄板シーンが少なすぎる事です。

緊迫したシーンから笑えるシーンに変わるバランスは今風ですが、ダイヤのエースって野球しかやってないじゃん!!って所が斬新なんです。普通は絶対に別のシーンへ行きますからね。

野球バカと言われる茂野五郎でも、デートしますからね!

なので、ダイヤのエースというアニメは、本当に実在するチームがモデルなんじゃないの?と思うくらい、設定がリアルなんですよ。

キャラ設定や試合展開は別ですが、ここまで忠実にアニメとして現実の強豪校を描いた作品は少ないと思います。

だから僕は、新鮮に感じたり身近に感じたりするのだと思います。

メジャーの物語は、こんな選手がいたら面白いな!という設定で、ダイヤのエースは、ドキュメンタリーという事ですね。

漫画っぽくない部分としましては、まず実力的にあり得ないシーンがないという事。

次に、試合後の学校のシーンや強豪校の監督の立場を凄く理解してるという事。

さらに、負けた後の描写内容が濃くて、ものすごくリアルだと言うこと。

メジャーでは、あー漫画だなぁと思うシーンはたくさんありますからね。

それがほとんどないダイヤのエースは、ドキュメンタリーだと思って見ると面白いかと思いますね。

仲間っていいなぁ!

最後は、メジャーとダイヤのエースに共通する純粋な僕の感想です。

両作品は、共に仲間との繋がりを深く描いています。野球はやっぱりチームスポーツなんだよね!

いい仲間がいてライバルがいて、お互いがお互いの物語を生きていく。

これぞ青春だなぁと思います。

物語の中心は野球で、見所は試合なんですけど、時に試合内容よりも仲間との繋がりが面白さや感動を生んでいます。

もしくは、両作品とも主人公の物語を野球を通して描いてるのかもしれませんね。

ポイントポイントの試合展開は面白いのですが、内容よりも主人公たちがその試合でどれだけ成長したのか?を、描いているとも思えますので。

そういう視点で見ると、仲間と冒険するアニメに近いとも思えます。

野球アニメなのに冒険?とか、訳がわからない事を書いてますけど、ゴールという頂点を仲間と目指すという意味で、物語が似ていると思いました。

この二つの作品は、この試合どうなっちゃうの?という試合展開を楽しむ要素は少ないです。

それよりも、周りにいる仲間やライバルとの繋がりで、この主人公は今後どうなるの?

という物語を楽しむ作品だと思います。

二つとも長編アニメなので、全てを見るには時間がかかりますが、僕はオススメしますし見る価値はあると思います。

すでに評価されてるからこそ、長編アニメになっていますけどね。

最大の魅力は、挫折しながらもガンバル主人公たちの姿を自分に重ねる所でしょう。

ダイヤのエースはまだまだ続きますが、沢村栄純が速球投手になったら夢がありますね!

では、この番組はふう船も頑張るぞーというレビューの提供でお送りしました。パーン!!

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