なぜ野菜は虫に食われるのか?

野菜が虫に食われる理由

今年で無農薬栽培の自然農四年目になりますが、なぜ野菜は虫に食われるのか?という問いに納得ができませんでした。

一般的に言われているのは肥料過多による虫食いです。その肥料に誘われて虫にボロボロにされてしまうというもの。

もう一つは、野菜が弱いから虫に食べられるというもの。

一応この二つで野菜の虫食いは説明できるのですが、気づいたことがあったのでここに記しておきます。

今日も、誰かのお役に立てますように……

野菜の見た目は元気で立派!なのになぜ虫に食われるの?

見た目は大きくて立派。近所の奥様にあげたら「まぁ嬉しい。立派な野菜ね!」なんて言葉をもらえるようなスーパーで売ってるレベルのキャベツがあるとします。

言わずもかな……このキャベツは農薬で守られていたので、虫に食われなかっただけです。

でも見た目は立派なんです。たくさんの動物性肥料、もしくは化成肥料などで見た目は立派に育っています。

では、この野菜は元気なのでしょうか?

「そんなの元気に決まってるじゃん。あんなに立派なキャベツなんだよ?元気じゃなきゃ育たないわ」

本当にそうですか?

では僕たち人間で考えてください。

普通の体型の人と、肥満体の人、どちらが健康的ですか?

肥満体の人の見た目は、大きな野菜のように立派です。普通体型の人は、野菜とするれば少し物足りない見た目かもしれません。

答えは簡単ですね?

肥満体の人は、必ず生活習慣を見直せと言われます。痩せなさいと。なのに同じ生き物の野菜には、同じことが言われないのです。

見た目が立派。だから元気?

いえいえ、このような野菜が元気な訳がありません。中身は栄養素も足りず、追肥や水やりをしなければ、すぐに枯れてしまうのです。

ということは、このキャベツは常に弱っています。すぐに弱るから、水や肥料や農薬で守らなければならないのです。

ここまて書くと、

「それなら自然農業でも虫に食われるけどどうしてなの?」

となりますよね?

それは、「人間の見た目ではわからないレベルで野菜が弱っているから」です。

虫は弱っている野菜がわかる

僕の目では、明らかに良く育っていて元気に見える野菜。なのに虫に食われる。一般的には、元気な野菜は虫に食べられないと言われているのに、虫に食われるのはなぜ?

それは、人間にはわからないレベルで野菜が弱っているのを、虫はわかっているからです。

「そんな訳がない!だって虫に食われなければ、野菜が枯れる事はなかったんだよ?」

こう思われるかもしれませんが、認識が逆です。

見た目ではわからないレベルで野菜がすでに弱っているから虫に食べられ、葉が未熟になり生育不良を起こして枯れていくのです

つまり、虫に食べられなくてもそのままなら枯れていた野菜なのです。

慣行農法なら、追肥をして農薬をかけて野菜を守ります。だから一応野菜の形にはなりますが、それを食べる僕たちの体にはどんな影響がでるでしょうか?

近年野菜の栄養不足と言われている点がここです。本当の意味での元気で立派な野菜を、僕たちは食べていないのです。

見た目は立派 サイズも大きい 健康的に見える野菜たち

でも本当は少しの油断で枯れる野菜なので、農薬がなければ虫にボロボロにされます。

虫がボロボロにするという事は、微生物たちが有機物を土に戻すのと同じです。

自然農業の虫食いと慣行農法の虫食いの差は、ここにあります。自然農業の野菜は農薬を使いませんので、弱っているなら枯れます。元気なら育ちますので、虫にボロボロにされる事はありません。

だから、人間の見た目では元気な野菜でも、虫からすれば弱っていると見破られるので食べられるのです。

虫がつく野菜とつかない野菜の違いは、人間には見た目ではわかりません。

虫に食べられない、元気な野菜を作ろう

人の子供にも、理想的な体型ですくすく育って欲しいと願いますよね?

これは野菜も同じです。

肥料過多の野菜が逆に弱るのは、子供の肥満と同じなのです。とても健康的とは言えませんよね?

肥料過多の野菜は病気になりやすい。 人間にも同じ事が言えますが、人間なら見た目で肥満とわかりますけど、野菜は見た目ではわからない。

でも虫たちが教えてくれます。

人の見た目ではわからない、本当に元気な野菜は虫に食べられません。ですので、虫に食べられた時はすでに野菜が弱っていたと思ってください。後は虫対策をすればいいのですから。

虫対策と言っても、自然農業では特別何もできません。元気な野菜の子孫を残し、そこにまた種を蒔く。

ただそれだけです。

自然農業で固定種が使われるのは、慣行農法で使われるF1種では元々弱い子孫なので虫に食われて育たないと知っているからです。農薬や化学肥料で守られているから、F1種は見た目だけは立派な野菜になっています。

本当の意味で、虫に食べられない元気な野菜を作りましょう!

そのような野菜を食べてこそ、僕らの体も元気になります。野菜不足やミネラル不足の体にはなりません。便通も良くなり、腸がキレイになって病気も治ります。

ぜひ、健康な野菜作りを心がけてください。

虫に食われる野菜は弱っているのでダメ。これが虫食い野菜は体に良くないと言われる正体でもありますからね。

では、この記事が何かの参考になれれば幸いです。