話が長いから電話がかかってきたフリをして逃げる方法ってない?
そうですよねぇ…
あー、はい、わかります
ですよねぇ…
うん、そうですよ
10分後
あーうん…ですよねぇ
なかなか大変ですよねぇ
うん、はいはい、う~ん、ですねぇ
30分後
(それさっきも言ってたけど…)え?はいはい、そうですよ!
まぁ仕方ないんじゃないですかねぇ…はい
おばちゃん、話なげぇよ!!しかもリピート3回目!
もうね、僕は帰りたい訳ですよ。ちょっとポストに用事があって外に出ただけなんです。
これは…
こんにちは!と笑顔で言った僕が悪いんですか???天使か何かに見えましたかね?それならガブリールのような駄天使のはずなんだけど…
こうなると、本当に逃げられないのよ
それで、悪意がゼロだからたちが悪い。なんかわかんないけど、おばちゃん生き生きしてくるもん。
ドラマでよく見る手首のスナップとか惜しみなく使ってくるし、キレもいい。その技電話してる時も使ってない?ってレベルで使ってくる。
まぁ、こんな事考えてる時点でどうでもいい話が永遠と続いてる事を想像してもらえると思う。本当にどうでもいいよね?
僕は、あそこの奥さんとか言われても興味がないのよ。せめてアニメの話ならいいけど、そんな話題が出る訳がない。聞いたことないけど、よくて大河ドラマじゃないかなと。
そんな時間が続いてると、僕はある事に気づく。
だからぁ、そのスナップに合わせて首を動かされちゃうんだって!それ魔法かよ!俺に見えない糸かなんかで操作してない?
まぁ吊られる。本当に釣られてるかもしれないけど。
ってことで、ご近所さんとは仲良くやっております。
が!
有りがた迷惑なんですよね。だから、ちょうどいい所で話を切りたい。腹六文目にしてほしい。
そんなある日、本当に急いでいた僕は話を切りたかった。出かける寸前に頭下げてこんにちは!と言っただけなのになぁ。でもこうなると、水を指すことはできない。
だって僕、天使らしいから! もうずーっと笑顔で話聞いちゃうもん。
しかし、駄目天使には平和的におばちゃんと別れる方法を持ってなかった。その時、ポケットのスマホが鳴ったのよ。
普通に電話に出る駄目天使。あ~どうした?うん…うん…
すると、おばちゃんは頭を下げながら巣へ戻っていくではないか!
ちなみに電話は、友達からの暇なんだけどって内容。こちらもたいしたことない話。
でも、この時確信した。マジで天使並に光が降り注いでた。
これだ!なんて平和的なんだ…。俺は今まで「すいません、用事あるんで…」とか悪魔的に嘘を言ってた。これは、多少なりに罪悪感が残る。悪い事してないのに、なぜか気持ちよくない。
別れかたとしては最悪。おばちゃんが嫌いではないのに、そんな印象を与えてしまう。
なのにさっきの電話はどうだ?最強じゃん!一ミリも変な空気はなくおばちゃんは満足そうに帰ったのよ?そりゃ軽く体も浮くって。羽の代わりに両手をパタパタさせちゃうって。
だけど、こんな素敵な方法を知ったのに実用性に欠けた。
自動でスマホを鳴らしたい時に鳴らせねぇ…
なんてことだぁ…
何かいい方法はないかものか…
最強の武器を手に入れても、装備出来ないなんて…
で、スマホアプリも考えたのよ。探してみたんだけど、全部手動だった
ここ!って時に使えなきゃ意味がないのよ。事前に用意する方法では、不自然にポケットをゴソゴソしなくてはならない。
予測できない時に、
あ!これヤバイわ!!10分取られるパターンきた。
この時に準備しても遅いのよね。
で、
あ!僕マナーモード派なんでスマホ鳴らないんですよ。的なフェイクでもやるか…と考えた。
ん??って、まずはブルッたフリしてポケットからスマホを出す。
真っ黒な画面を操作するフリをして「はい、もしもし。」と演技開始。
これでも行けそうなんだけど、あの着信音に魔法があるんだよね。
家に誰か来て、玄関で話してる時に鳴る固定電話もそうじゃない?
ふう「あ!電話。」
「じゃ、また。」
ふう「あ、はい。では!」
みたいに一瞬で終わるんだよね。 ホントあの音は魔法だわ。あの自然な流れを作れないもんかねぇ。
例えば会社の飲み会とかなら時間予約出来るからアラームでもいいのよ。仕込みやすい。
そうじゃなくて、この場合は突発的だからね。せめてポケットに手を入れてスイッチかなんか押して三分後とかに鳴らしたい。
あ!すいません電話来ちゃって…
この空気が最強なんだよなぁ。
で、その方法なんだけど…
見当たらねぇ…負けた…
本当になんかないかなぁ。ただ都合良くスマホが鳴ればいいだけなんだけど。
これ知りたい!って人結構いると思うんだけどね。
答えなくてごめんなぁ…また見つけたら知らせるよ。
では…バーン